サンマが不漁だというニュースを聞いていると思います。
10月の後半になれば三陸のほうにサンマが下りてくるといわれていますが、なぜサンマが来るのが遅れているのかはよくわかっていません。
そんな時にこんな記事を見つけました。
さかなクン「サンマは100円で買えて当たり前」ではない! 1匹800円超えの大変な背景を語る(ニッポン放送)
記事の中で
さかなクン:大きな原因は海水温ですね。海の水が温かくなってしまっていることが、大きな原因と言われています。
と書かれています。詳しくは内容を読んでいただけるといいと思います。
※サンマが減っている理由には諸説ありますので、一概に温度の問題だけではないかもしれませんのでご注意ください
なぜこのような記事を書いているのかというと、これを見ていただきたいのです。
“海のカキ”に異変…出荷延期に なぜ?
(9月28日放送『news every.』より)
これは三陸の牡蠣の身入りが悪いというニュースなのですが、なぜ海水温が高いと身入りが悪くなるのか説明します。
真牡蠣は雌雄同体で、産卵前になり栄養が取れなかった個体がオス。しっかり栄養が取れた個体がメスに変化したりするのですが、産卵のきっかけは次のようになっています。
宮城県によると
カキの場合,春になって海水温が10℃以上になってから生殖細胞の分裂・増殖が盛んになることから,10℃を基準として,それを超えた日々の海水温を積算してT=600℃に達した日を産卵開始の目安としている。
そして産卵が終わった牡蠣は卵だった部分に海水をため込んで、水牡蠣と呼ばれる状態になります。これは加熱すると水分が出て、ぺったんこになってしまうので、身入りの悪い牡蠣となります。
本来ならば9月ごろから海水温が下がり、産卵状態の終わりに合わせてプランクトンが増えるので、また産卵に向けて実が太っていくのですが、海水温が高いと餌となるプランクトンが少なくなってしまうので、水牡蠣の状態が長く続きます。
つまりは産卵状態が続いて身の入りが少なくなってしまうのです
最終的には下がっていくと思われるので、冬になれば牡蠣はまたおいしく食べられるとは思いますが、1か月・2か月の遅れは牡蠣を養殖している人にとっては大変な問題になります。健全な養殖産業の為にも海の温度が早く下がってくれればと願います。