今月頭に雲丹の旬についてまとめました!
これまでは家庭で雲丹を食べるということは、鮮度的にも実現は難しかったですが
流通が発達し一般家庭でも手軽に手に入る高級食材になってきました。

前回の記事では、「保存期間と方法について」「雲丹の旬について」まとめましたが、
今回はさらにくわしく、雲丹の種類とそれぞれの旬の時期についてまとめていきます。
生ウニの保存期間はどれくらい?冷凍はできる?少しでも長く持たせるためのコツは?
雲丹の旬はいつ?意外にみんな知らないウニの秘密①

ウニの雑学

分類上、棘皮(きょくひ)動物に属し、ナマコやヒトデと一緒の枠組みに入ります。
世界では約870種類発見されていますが、日本近海では、160種類ほど生息されています。
十分多いですが、実はその大半は食用として使われておらず、食用の種類はわずかなのです。

食用の雑学

昔から日本では、ウニを保存用として塩を用いて加工されたものが、日本の三大珍味に数えられています。
これは生食のウニではなく、あくまで「塩雲丹」と呼ばれる加工されたウニです。
特に知られていたのは「越前の雲丹」です。
これは、今日の京都から遠い東北などよりも今日に近い地域が有名な気もします。

現在の日本では、皆さんもそうだと思いますが、刺身や寿司ネタ、ウニ丼など、生食することが多いです。
このため、鮮度が重要視され、市場では殻付きが美味しさをたっぷり持っていることもあり、人気があります。
市販されるものは、死んでから時間が経っているため、生臭さがあったり、保存や型くずれ防止のためにミョウバンやアルコールが添加された結果、食味・風味が劣ったりすることも多い。
一方で殻ウニは割ってみるまで品質の善し悪しがわからないため、寿司屋を始めとする飲食店では品質の一定しているミョウバン処理された箱ウニを使う場合がほとんどである。近年は食味の劣化を防ぐために塩水でパックされたウニも出まわっている。旬は春から秋にかけて、特に初夏は最も品質が良く、それ以外のシーズンは冷凍品が出回ります。

新鮮さを求めるなら‥市場などで殻付きウニを食べるべし
安定の美味しさを求めるなら‥ネットで板ウニや寿司屋などでウニを食べるべし

日本の食用ウニの種類について

バフンウニ

バフンウニ/殻径5cm、高さ2cmに満たない小型で、棘は短く密生。ウマの糞に似ていることからこう呼ばれる。
北海道を除く日本全土から韓国あたりまで生息しており、最近では輸入物の割合が増えてきております。 
非常に小柄で十分成長した状態で紫ウニと比べても、下図のような比率になります。  身は強いオレンジ色で独特の香ばしさがあり、 身の粒が小さい為、練りウニ等の原料としても使われています。

左がバフンウニ、右がムラサキウニ

エゾバフンウニ

エゾバフンウニ/バフンウニよりも一回り大きな東北地方北部から北海道周辺にかけて生息する冷水性のウニ。生殖巣は濃いオレンジ色で旨味が濃厚。
生殖腺が食用で、日本で最も漁獲量が多いウニです。
地域ごとにより繁殖期が異なるため、ほぼ通年で漁獲期が存在します。

紫ウニ

ムラサキウニ/直径5~6cmで殻は円形で棘が長いのが特徴的。本州中部から九州にかけ生息し、国内で最も普通にみられる。
紫うには直径5~6cmで、殻は円形、棘(とげ)が長いのが特徴です。 本州中部から九州にかけて生息し、国内で最も普通にみられるウニの種類です。

5月~6月が産卵期で、漁は2月から始まります(長崎において)。 よく知られる下関のウニ加工品は本種をアルコール漬けしたものがほとんどです。

ウニを想像してみると、まずまっさきに思い浮かぶのがこの紫ウニの姿ではないでしょうか。 それほど全国的に知られたウニです。  北海道周辺から東北地方には「キタムラサキウニ」という種が生息しておりますが、それとはまた別の種類となります。  九州内では紫雲丹(うに)のことを「黒うに」と呼ぶ地域もあります。

ムラサキウニ

キタムラサキウニ

キタムラサキウニ/北海道周辺から東北地方に生息。ムラサキウニに似ているが直径10cmに達する大型種。明るい黄色の生殖線は旨味が淡く上品な味わい。

産地は北海道えりも岬以西と日本海側三陸など。主に木の浅い箱に入って入荷、活け(いがうに)は少ない。剥き身の色合いからエゾバフンウニの赤に対して白(しろ)と呼ばれる。国産ものは高値で安定。ときには高騰します。

基本食べ方のおすすめはご飯に乗せて食べることだが、焼きウニという食べ方もおすすめです。

赤ウニ

アカウニ/東京湾から九州沿岸の磯に生息する温帯性のウニ。朱色の殻はやや偏平な形をして棘は短く直径5~8cm。産卵期は10月~11月。水揚高は年々減少し、幻のウニと呼ばれる希少種。

各産地での重要が高く、九州外にはめったに出回ることがないことから、東日本では幻のウニと呼ばれ、 ほとんど知られることがなかったウニの種類です。 「赤雲丹」という名が表すように殻が朱色で濃厚な甘みが特徴です。   

赤ウニが最も美味しくなる時期は、産卵前の10月中旬です。