牡蠣についていろいろと調べていると、どんどん知識が増えていくわけですが、全く知らないことがあることに気がつきました。(たくさんあるのですが今回はこれ)

殻はどうやって大きくなっていくんだろう?

<とりあえず牡蠣で考えていこう>
牡蠣の殻の表面の線は成長線といわれ、牡蠣が成長するときにできる年輪のようなもの。
牡蠣の解剖図を見ても、殻を作る特別な器官(殻線みたいな名前のもの)。
牡蠣の殻は炭酸カルシウムを多く含む成分でできている。
牡蠣の中にはカルシウムが88mg/100gほど入っていて、実は割と多い。(牛乳は110mg/100g)

つまりはどういうことなんだ?
見落としがあるのではと思いいろいろと調べてみることに。

「牡蠣の殻 成長」
するとyahooの知恵袋などに同じような質問がありましたが、リンクが切れていたりして牡蠣そのものでは調べられなかったのですが、「貝殻の作られ方」で検索すると出てきました。

すると、かなり前のブログで牡蠣の食事と浄化作用というものを書いたのですが、その時に登場したエラの部分のちょっと外側に広がっている外套膜という器官がキーワードとなっていることがわかり始めてきたので、そこを中心に調べることに。

≪外套膜≫
軟体動物の体の表面を覆う膜。イカでは円錐状、タコでは袋状をし、貝類ではその表面や縁から石灰分を分泌して貝殻を作る。外套。(goo辞典より)
牡蠣には
見にくいですが、赤い線の先が外套膜。

この外套膜が外表面に作った炭酸カルシウムを押し出して付着させ貝殻を少しずつ大きくしていっているのです!このような有機物が無機物を作っていく作業をバイオミネラリゼーションというらしいのですが、今回はそこまで深く調べることができませんでした。もう少し調べていくと、牡蠣の真珠という面白いものも記事にできそうですのでそのうちに書きたいと思っています。

調べていて面白かったのは、貝殻の形によって、成長する方向に外套膜が多くついているということ。

例えば牡蠣

赤い線の部分に外套膜が多くついているために、成長するとどんどん縦長になっていきます。

ほたては

赤い線のように丸く外套膜に覆われているので、大きくなると貝殻も丸く大きくなっていきます。

ハマグリは

前方方向に多くついているので前方に扇方状に大きくなっていきます。

巻貝系はちょっと図画グロテスクだったので載せませんでしたが、貝の入口付近の外套膜があるために、巻きながらどんどん成長することができています。

貝が成長するという当たり前のことですが、その当たり前の中にも自分が見落としていることがたくさんあるということに今回気がつきました。
そしてそこにはその研究を長い間している人たちが多くいるということに感動しました。

来週までにはなんとか真珠関係のことがまとめられたらと思っていますので、ご期待ください。
違う記事が書かれていたら・・・その時にはその記事を楽しんでいただけたらと思います。